統合失調症に苦しむ本人と家族愛について真正面から描かれた秀作である。実は私も同じ境遇の家族として、この映画には心底助けられた。当時妻が同様の病気にかかっていて、自分の不幸を恨み、絶望感にひしがれていた時に出会った映画だっただからである。14歳の多感な頃に同じ悲しみを経験した息子と2人で見たのだが、いつもは2時間の間集中して映画を見ることができなかった息子が、食い入るように鑑賞していたのが印象的である。ジェニファコネリーが苦悩した家族の苦しみを経験した私達にとって、この映画は勇気を与えてくれた一生忘れられない名作である。終わった後タバコを買いに外出したが、泪がとめどなく流れ、しばらく家に帰ることができなかった。もう一度希望を捨てずにがんばってみようという気持ちになった。妻に対してもう一度愛情をもって向き合ってみようと決意させてくれた。時間はかかったが、薬物治療の甲斐もあって今では妻も治り、家族で再び幸せな日々を送っている。この映画には感謝している。監督のロンハワードは昔、アメリカングラフィティー(ジョージルーカスの出世作)に出演していた俳優である。実に立派な監督に成長したものである。ありがとう。
皆に観てもらいたい!おすすめ度
★★★★★
「自分が現実だと思っている世界が、もしかしたら全てが嘘っぱちで、自分の妄想が創りだした世界だったら…。」そういう疑問を抱いて、ゾクッとなったことがある人は、ナッシュの感じた恐怖がしみ込むように心に伝わってくるはずだ。
この映画は、姉からすすめられて観たのがはじめだった。姉は、一度精神分裂病みたくなった経験を持つので、ナッシュの体験した恐ろしい世界を、リアルに感じたのだろう。そばに居て、支えている家族の苦しみも描かれていて、ナッシュと、アリシアの両者の気持ちに感情移入してしまった。
彼が精神分裂病だと分った時からラストまで、泣きどおしだった。映画館で観たのだが、ナッシュが大学に通い始めてからも幻覚に悩まされ、(彼だけが)見えている人物を振払おうとしているシーンで、前の席に座っていた男が笑って見ていたのには、物凄い怒りを感じ(蹴りあげてやろうかと思った)ると共に、呆れた。この映画を観て、笑えるシーンがどこにある?人の気持ちの分らない人間が世の中に入ると思うと、嘆かわしい。そんな奴には「解るまでまで観ろ!!!」と、このDVDを叩き付けたい!!!
Well doneおすすめ度
★★★★★
John Forbes Nash has the ability to see patterns in math and nature that are ordinarily overlooked. He presumably is pressed into using his ability for the government. Alicia comes into his world and as with many great loves, she sees what others call weird, as a cute uniqueness. We follow their courtship and then life together.
It is the little things and the interaction among friends that make the movie. This movie captures your attention from the beginning. You may be able to anticipate what is happening however it is not meant to be a dark secret with a twist ending as much as letting you in on what he is going through to survive. All the characters are fleshed out and you feel that you are there. This movie leaves a good after taste.
素晴らしい出来栄え
おすすめ度 ★★★★★
非常に素晴らしい一品だと思います
。値段の割には上出来。
ホント満点を付けても良い出来です。
概要
プリンストン大学の数学科に在籍している数学の天才ナッシュは、念願のマサチューセッツ大の研究所で働くことに。ところが彼のもとに諜報員バーチャーがやってきて、雑誌に隠されたソ連の暗号解読を依頼する。彼は承諾するが、そのことがやがて、彼の精神を侵していくことに…。
実在の数学者の伝記をもとにロン・ハワード監督が映画化。数学者の半生をつづりつつ、エンタテイメント性にもすぐれた点が素晴らしい。特に諜報員に命までおびやかされるナッシュの苦悩の真実が明かされるスリリングな後半は見事だ。
ラッセル・クロウがナイーブなハートをもったナッシュを熱演。またジェニファー・コネリーは本作でアイドル女優から演技派に。彼女は本作でアカデミー助演女優賞を受賞。ロン・ハワードは監督賞、ほか作品賞などを4冠に輝いた。(斎藤 香)