原作のファンであると だいたい 映画に関しては辛口になると思うのだが SFX技術の成熟を得た 本シリーズは 基本的には脱帽するしかない。とにかく 映画化は不可能だと言われて 数十年が経った中で 合計9時間近い作品を世に問うた製作者と監督の勇気には拍手するしかないと思うのだ。
「王の帰還」は 本来であるなら ハッピーエンドである筋だが とにかく悲しい作品である。僕らが何かを得る時には 必ず何かを失っているという 通奏低音が この一大叙事詩に常に流れている。
この、ものすごい作品の、価値は・・・。おすすめ度
★★★★★
星5つしかあり得ない、傑作。
もう、冒頭からにじみ出ている。
この3作目についてどうこうというより、1、2作目のあの完成度が、中途半端な物は
許さない。
それを見事に引き受けてたどり着いた、21世紀の人類が誇る作品と言ってよい。
この作品を作り上げた人たちには、素直に敬意を表したい、そんな大げさなことを真面
目に思わせる作品です。
ただ、これは完全な、非の打ち所のない芸術と言える作品だろうか。
自分には、そうは思えない。
非常に大切な場面で・・・、ここには敢えて書きたくはないけど・・・、肝心なところ
を落としてしまったのではないだろうか。
そう感じた後で思ったことがある。
やはりこれは映画なのだから。
ホビット庄に戻ったときに見る、懐かしい老婆の顔。
けれどそれは日本の何の変哲もない地方都市で、久しぶりに祖母の顔を見たときに感じ
た懐かしさには遠く及ばない。
苦難をのりこえた4人のホビットが、万感の思いを込めて杯を交わす場面。
それも、かつて平凡な学生時代が終わるときに、冴えない親友たちと酌み交わした酒の
に比べて、より深く胸に迫るものではない。
少なくとも言えるのは、そうした自分の大切な記憶に響いてくる力を持っている作品だ
ということだ。
大作だとか、名作だとか、そういうことではない。
欠けているところも、描き足りないところもあると思う。
けれども、我々一人一人が持っている普通の、何かしら真っ当な、前向きな気持ちを、
掘り起こすようなところがある。
そこが、この作品の本当の価値なんじゃないかと思う。
今までを見ちゃったから見る、って感じ。おすすめ度
★★★☆☆
1作目がすごーーーーーーーーーく好きで、ロードオブザリングの大ファンになりました。
でも2作目、うーん、まぁ楽しいかな?
3作目、つまん…いや、そんなことは…うん、つまんない。って感じでした。
ファンとしてつまんないとは言いたくないがつまんないっていう。
ラストが「主人公それで良いのか!?」っていう終わり方だし(まぁそれは映画じゃなく原作が悪いんだろうが)、なーんか微妙にアラゴルン贔屓な感じ。
確かにアラゴルンはたてるべきキャラかなとは思いますが…たてている、というよりは贔屓している、といった感じ。
話もダラダラして長い。
ロードオブザリング自体は凄く好きだっただけに、ちょっと残念でしたね。
でもファンとしては最後まで見たいからちゃんと見ました。
何度も見てみればそれなりに良いところもあるよ!って感じです。
…素直に面白いよ!って薦められないところが悲しい。。
はっきりいって、すさまじい出来です。
おすすめ度 ★★★★★
これが発売されるのを心待ちにしていました
。ファンであれば購入価値は高いかと存じます。
こつこつお金を貯めてでも買う価値のある一品だと思います!
概要
シリーズ3部作の完結編は、見どころに次ぐ見どころ。3時間23分という長さは、まったく苦にならず、結末では「旅の仲間」とともに、観客もシリーズとの別れを惜しむことになるだろう。邪悪な指輪を捨てに行くフロドとサムの過酷な旅がついにクライマックスを迎える一方、人間の国ゴンドールの都ミナス・ティリスを陥落させるべく、指輪の創造主、冥王サウロンの強大な軍が攻め込んでくる。
第2部でも話題となったゴラム(本作は彼の過去から始まる!)はもちろん、クリーチャーの動き、20万ものサウロンの軍などCGの迫力と繊細さは前2作以上。本作のすばらしさは、アクションに悲しみと壮絶さがたっぷり込められ、戦争の愚かさを伝えていることだろう。そして一段と磨きがかかった荘厳な映像美。空からとらえたミナス・ティリスの美しさったら!
命がけでフロドを救うサムをはじめ、各キャラのきずなや愛、死と別れのドラマを配分よく散りばめた巧みな構成によって、随所で心が震えるはず。映画が「芸術」であり「娯楽」であるのなら、本作はその両方を完璧に満たしていると思う。(斉藤博昭)