職場の上司と部下の不倫というありきたりなテーマにも関わらず、あまりにもリアルに描かれていたため物語に引き込まれてしまった。週に一度、ご飯を一緒に食べてたわいもない話をするだけの関係と割り切っていても、心の奥に潜む欲望は抑えられず、結局男女の関係になってしまった二人。お互い恋愛感情を抱かずにただの上司・部下という関係であったならずっと続いたのかもしれないが、人間はいくつになっても素敵な人に好かれたい、相手を自分のものにしたいという想いがあるから難しい。もし、それが恋愛感情を抱かない相手であれば食事をしていてもつまらないので結局は長続きしない。恋愛感情を抱いた時点で二人の関係は終わりに近づいていくのかもしれない。
結婚って・・おすすめ度
★★★★★
とても、心に残りました。秋野氏の、家庭人としての生き方に・・。
前半は、不倫小説かなと思いながら読みましたが、後半はいっきに読みあげました。
なぜ、彼はこんなに家庭を大切にできるのだろうと。
私事ですが、人は、一度結婚してしまうと、一生その人と人生を共にしなければいけないのか？と最近心の中を反芻していましたので、秋野さんの「築き上げてきた家庭を、絶対に壊さない・・大切にし続けたい」という思いは、私の心に鮮烈に焼きつきました。著者の盛田氏も、きっとそのような思いをお持ちなのでしょうね。
感情をぶつけ合う後半の秋野家にも、本物の家族の真髄？を見た思いでした。
聡明で柔軟な強い精神を持つ茜。私には、絶対まねが出来ない、かっこよい生き方別れ方をしています。心の傷は癒えましたか？元気でいるかな？
是非続編を期待しています。
４０歳を過ぎてからの恋愛おすすめ度
★★★★★
恋愛なんて、もう自分には関係ない事、と思っていたところにいきなりやって来た恋。
自分には家族がある、何を今さら、と苦笑しつつ堪えつつも最後には一線を越えてしまう智之。
胸がぐっと苦しくなりました。私も４０過ぎてからの恋愛中なので。。
スピッツのロビンソンも大好きな歌なので、途中で少し泣けました。
彼の家庭での良いパパぶりには感心するのみ。
結末はちょっと、、、悲しいものがあります。
リアリズムの名手。おすすめ度
★★★★★
順調な人生を歩んでいても、人は４０歳を超える頃に惑うのかな？と思いました。スピッツのロビンソンは好きだけれど、この小説は自分の夫が若いＯＬに心を奪われていく様子が手にとるように描かれているので、少し悲しかったです。若いって、男の人にはそんなに魅力的な事なのでしょうか？どうせなら、Ｗ不倫の方がいいななんて思うのは、自分が女で盛田さんが男だからなのでしょうか？でも、最後はやはりそうなのか？と思うと男の人も結局はと思い、せつなさだけが残ります。大好きな人と同じ事を同じ時に同じように感動する瞬間は本当にいとおしい。でも、そんな恋は一生に一度でいいかな。
一瞬の夢のような「魔法」おすすめ度
★★★★★
新聞の書評を見て購入。素直に楽しめました。
主人公に感情移入すると、ラストはけっこう感じるものがありますが、
それでも途中は、魔法に掛った彼の高揚を共感できます。
茜に翻弄された、と正直見えなくも無いですが、
その過程、甘美なクライマックスと「激辛」試練がなければ、
生きている事が実感できないリーマンで終わってます。
（そりゃ小説にならないね）
家族も彼の周りの同僚も、それぞれがつらさを乗り切って、
ステップアップする形で収束していますが、
それが読後感を重くさせません。
それにしてもミクシィが小説に出る時代となりましたか。
買うしかない！
おすすめ度 ★★★★★
出来は非常に良いです。出来は今更ながら言うまでもなく素晴らしい。
感動やドキドキ感を手元に置いて、私同様に何時でも手に取って思い返して頂きたいと願います。
