シャマランの映画にはいつも超常的な大きな看板が立っている。曰く「幽霊が見えると告白する少年」「アメコミのヒーローの実在を信じる男」「UFOが残したと言われる奇怪な幾何学模様」・・・心霊、アメコミヒーロー、UFO、もちろんこれらを抜いて映画は成立し得ないんだけど、その看板を鵜呑みにしてジャンル映画としてみるのはマチガイだ。映画はある場所からスタートした主人公が、成長し回復しやがて別のある場所へとゴールすることを描く媒体だ。シャマランの描く主人公たちは常に健全な人間関係を失ってしまった状態で、唐突で奇怪な物語に放り込まれる。そんな彼らの精神の変化にこそ注目して見たい。初めて見る人はもちろん、以前にジャンル映画だと思ってみてしまった人にも新しい発見と感動がある。お試しあれ。
センセーショナルな話題作の次回作としては拍子抜けおすすめ度
★★★☆☆
センセーショナルな話題を巻き起こした「シックスセンス」のM・ナイト・シャラマン監督の次回作ですが、早くも失速の感があります。カメラワークなんかを見ると本当は才能ある人だとは思うんですけど、「シックスセンス」以後はストーリーに無理矢理どんでん返し的要素を盛り込もうとして徐々に迷走状態になりつつあります。 この作品でも導入部の列車事故とブルース・ウィリスの犯罪の透視能力が明らかになっていくところなどはぞくぞくするいい展開で、サミュエル・L・ジャクソンも無理矢理な横分けのヘアースタイルといい、小さいスポンジ状のクッションを張りめぐらせた車といい怪しげな雰囲気たっぷりですが、最後はちょっと拍子抜け。アメコミの要素も本当に必要だったのか疑問です。
自分の代表作である「シックスセンス」に縛られ続けるシャラマン監督ですが、正直脚本は自分で書かない方がよいのではないかと思います。
買うしかない!
おすすめ度 ★★★★★
はっきりいって、すさまじい出来です
。従来の伝統を引き継ぎつつ、バランスがうまくとれてます。
こつこつお金を貯めてでも買う価値のある一品だと思います!