彼らのアルバムは、ロボットヴォイス、整然としたリズム、良い意味で無機質なものでしたが、このライヴ盤では(客の歓声が入っているのは置いておいて)彼らの人間味が感じられる。どこでどうオーディエンスを躍らせようか、したたかに考えられてる。僕は成すすべありませんでしたw
とにかく、つなぎ方がうまい。つながれる名曲たちはつながれるとさらに名曲。“Around the World-Harder Better Faster Stronger”等、「そうくるか!」の連続。
道化おすすめ度
★★★★★
ライナーがいい。
いままで見てきた星の数ほどのライナーやディスクレビューの中でも最高だと思いました。
レビューは2本ですが、二人とも単なるダフトパンクの狂信者、愛すべき馬鹿。
そんな馬鹿が泣きながらレビューしてるのが伝わってきて、こちらまで泣けてくる。
音のほうも観客の狂喜が聞こえてきて、燃える。
音楽自体は、そんな新しいって感じはしないんだけど、古いとも思わない。
ライナーや、スヌーザーのレビューでも、音自体には殆ど触れていない、ただ、皆が口を揃えてすごいといってる。
このライブがいいのは間違いないんだけど。
例えば、ケミカルズとかアンダーワールドは、90年代、時代に対して、メッセージがあった、だから、古びたのか、それとも単にテクノは飽きられ安いのか。
ともかくダフトパンクは古びない。
それは、ダフトパンクが顔を隠した道化師だからなのか。
ダフトパンクには意見などなく、ただ躍らせるだけだよ馬鹿、とゆうニヒリズムみたいな思想があるのかも知れない。
また、彼等にはアーティストのもつ虚栄心、見栄、自尊心などがないように思われる。
彼等は無表情だ。
無表情の彼等が表情豊かで、変幻自在の音を操るなんて。
ドラマチックだ。
無表情で淡々とファンタスティックのスルーパスを出すアルゼンチンのリケルメのようだ。
どうやら無表情と変幻自在は相性が良いようだ。
ストーンローゼスはライブハウスで客にスポットライトを当てていて、客が主役だ、といいたかったらしいけど、ダフトパンクが顔を隠すのは、そうゆうこともあるのかな。
ライヴこそダフト・パンク!おすすめ度
★★★★★
06年のサマソニのライヴの時もそのステージに強烈な衝撃を受けたが、肝心の音の方についてはちょっとマッシュしてフィルタの開閉だけかな・・なんて思ってました。
しかし昨年のライヴを再見してその時以上の衝撃と感動を味わうことができました。ビジュアル面はもちろんのこと、明らかに以前よりも自曲のマッシュアップが
洗練されていて、そのことがこのアルバムでも確認できます。
ファーストアルバムからの曲も含まれていてまさにベスト的な内容であることも好印象。彼らが今までのキャリアを総括し、ひとつのピークに達していることが
感じられます。(もちろん次のアルバムでどうなるのかも楽しみですが)
ヒット曲の「ONE MORE TIME」も盛り上がりますが、個人的には「AROUND THE WORLD」から「HARDER BETTER・・・」への流れに心も体も持ってかれます。
時に色物扱いもされますが、問題作と言われたアルバム「HUMAN AFTER ALL」やシンプルながら印象的なシンセフレーズ、そして魅せるライヴ内容から、彼らが
10年以上昔に「ハウスに変革をもたらしたアーティスト」というだけでなく、クラフトワークの正統な継承者では?と感じました。
そして同時にトップクラスのエンターテイナーでもあるのですからほんと敬服します。
ライヴ盤にしては音の方もかなり良い部類だと思います。
凄いの一言
おすすめ度 ★★★★★
届いてからずっと気に入っています
。このアレンジが秀逸の一品から感じたことは、素晴らしい才能の奥深さ、ということです。
感動やドキドキ感を手元に置いて、私同様に何時でも手に取って思い返して頂きたいと願います。