友人に借りて読んだこの絵本、とても印象的でした。目、耳、身体の不自由な方ばかりでなく、親がいない方も入っているのが示唆的です。不自由であること、失ったことの不幸ではなく、そのなかにある素晴らしさを発見しようと姿勢も感じられます。子供と一緒に読んで、親子で心に刻みたい大事な一冊です。
子を持つ親のぼくが思う、普通な感じがいい。おすすめ度
★★★★★
普通な感じがいいです。
変に教訓めいてないし、淡々とした主人公ひろくんの語り口調もいい。
押し付けじゃなく、考える種を子供たちの胸にそっと蒔くって感じかな。
子供って結構敏感で、保育園児ぐらいに成ると、お話しに込められた
押し付けのメッセージを毛嫌いしたりしますし。
この本に5つ星を付けたのは
「ほんにんしかわからない」って事が書かれているところです。
そこが、
子供だけじゃなく、大人にもお勧めできる絵本ってところなんです。
もちろん、子供にも良いですよ。
年中さん、年長さん位の子供にピッタリじゃないかな。
小さい子は「なんで足無いの?」、「おじさん手が無いの?」って平気で聞いたりしますが、
年中さん、年長さん位から、そ〜言った事は言ってはいけないんだって、知り始めます。
だから、その年代に考える、気付く種を持つってのは重要かなって思います。
個性(障害)を題材にしていますが、普通な感じで違和感を感じない本です。
大人にもお勧めです。
大人や社会のエゴに改めて気付かされます。はぃ。
私にとっては思わぬ結末だった。おすすめ度
★★★★★
途中まで読んだ正直な感想を述べさせてもらうとすれば「ありきたり」とでしたが、思いもよらぬ結末が本書の評価をぐっと上げました。
最後の数ページを除いては、障害をテーマにしたよくある絵本的な展開が繰り広げられていました。主人公の男の子は障害をもった子の気持ちになって様々な行動を繰り返しますが、その行動を見て、「所詮、障害のある子どもの気持ちはその子にしかわからない、もしそのような行動が逆に障害を再認識させる事になり、ショックを与えるならば、絵本に載せるような題材ではない」とそう感じました。絵本の中の障害のある子どもが皆、主人公に対して肯定的な態度を示していたのもその原因の一つです。本書の前半を子どもが真似して、全ての障害のある子にそのような態度をとったならば危険だと思いました。
ですからそれらの考えを覆すだけの力をもった結末には驚かされると同時に、感動させられもしました。そういった意味ではとても印象的な絵本です。
また絵本の中核をなす「絵」も具体的な表現で、何を読者に伝えたいのかがはっきりと伝わってくるようで、日本の絵本に多い昔話風の教訓的なお話には無い良さが本書にはありました。
親と一緒に読むというよりは、本書を読む力をつけた子どもが一人で読んで、その子なりの考えを持つような環境の方があっている気がします。良書でした。
想像してごらん。おすすめ度
★★★★★
ひろくんはいろんな友達について「どんなかんじかなあ」と考えます。
目が見えないってどんな感じかなあ。
耳が聞こえないってどんな感じかなあ。
実際に目をつぶってみたり、耳を塞いでみたり、体験して感じます。
一日じっとして動かなかった友達。なぜでしょう?
この最後のシーンは…以前勤めいていた肢体不自由児養護学校の
子供たちのことを思い出し、涙が出そうになってしまいました。
(特に筋ジスの生徒を思い出してしまいます…)
障害児との交流の事前指導等にいい本ではないかと思います。
お互いに「どんなかんじ」か想像すること、それがわかりあえることの
基本だと教えてくれます。
納得の出来
おすすめ度 ★★★★★
届いてからずっと気に入っています
。これは買わねばならないでしょう!
こつこつお金を貯めてでも買う価値のある一品だと思います!