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シネマトグラフ覚書―映画監督のノート |
筑摩書房も参加した出版社4社の共同企画「書物復権2006」における投票上位書籍に選ばれ、
晴れて2006年9月中旬再販されることが正式に決定しましたね。かねがね映画ファン 必携の良書と思っていましたのに絶版状態となっていた事を勿体無く思って いたのでこれは本当に素晴らしい出版社の判断だったと思います。 文体は時にアフォリズムのように散文的に、情熱的に。ブレッソン14番目の作品と呼んでも 差し支えないほど、多くの示唆や驚きに満ちていると思います。映画製作現場において発生する 日々の労苦や理不尽さ、また時に起こる奇跡、自らの目指す理想をブレッソン本人独特の言い回し で非常に率直に吐露しており、これを読んだ方の中から「シネマトグラフ」の後継者を 自認する人が1人でも現われてくれることを思わず願わずにはいられません。 |
半島 (文春文庫 ま 19-2) |
話は三歩進んで二歩下がる。大学の教授とあったので説教くさいのかな、などと全く期待していなかったのだが、本の表紙の美しさにつられ、ついつい購入してしまった。ページを何枚めくっても何も決まらず、大きな展開もない。「何もない」の反対は「何かがある」。でも本当に「何もない」。では、面白くないのか?いや、非常に面白かった。私はこの本を読んでから、小説の舞台を探すために短い夏休みを利用して瀬戸内海へ向かった。毎日のように船で島へ渡り、寂れた路地を探索した。この路地の先には...などと考えると、すでにアスファルトの都会に慣れきってしまった自分にも自然を感じる力が残っていたのかと、ぬるい風が身体をすっと通り過ぎ、しつこい汚れを削ぎ落としてくれた。東京に帰っても、入り組んだデパートの売り場で、開発からとり残された渋谷の路地で、ちょっとしたとまどい、漂流している感じは忘れたくない。会社の昼食の時間、今日は少し先の路地の店まで定食を食べに行こう、そんな些細なことでもいい。自分の日常の中に自分にとってのささやかな「半島」を見つけて過ごしたい。遠足の前日「バナナはお菓子にふくまれるんですか〜?」などと先生にふざけた質問をする小学生のささやかな抵抗のようだけれども...。何年か過ぎ、この本をめくったとき、そこにはきっと老けた姿の自分がいるはずだ。もう一度、あの暑い夏の記憶を取り戻してほしい。少し違うかもしれないが、大人版、村上春樹の「風の歌を聴け」ではなかろうか。今年の夏、何もなかった人は是非...。 |
そこでゆっくりと死んでいきたい気持をそそる場所 |
松浦寿輝は長編もいいが短編がはるかにいい。 長編は松浦の世界にはまり込みすぎるので、後の回復がしんどい。 短編は余韻を味わう余裕を持てる。 作者は今回の作品でも過去の作品と似たムードながら、小説の 面白さを引き出そうといろんな努力をしている。「幽(かすか)」 「花腐し」などを読まれた方には、まず本書の書名をゆっくり 眺めてから楽しんで頂きたい。最初の物語に出てくる銅版画は 文字だけでもぞくぞくとしてくる。 |
ゆうべ 松浦寿輝 が夢枕にたたれてこうおっしゃったッ・・・!
圧巻のパフォーマンスと強いメッセージ性で音楽界を牽引する 松浦寿輝。「全国ツアーをまわって、いろんな声を聞いて、それを受けて出来上がったのが今回のアルバム」
ファンからの質問コーナーでは、日常的にいたずらばかりしてマネジャーに怒られたことや、中高生に間違われたこともあるエピソードを披露して笑いが絶えなかった。
こりゃあようするに一言で言うとあれだ
『 もし人生をやり直すのだったら、私は結婚しないでしょう。 』( チェーホフ )
ってやつだ???
新潮 2008年11月号(2008/10/07発売)
連載・幸福の森(十一)/加賀乙彦・高畠素之の亡霊(十一)/佐藤 優・現(うつつ)な像(十一)/杉本博司・明治の表象空間(二十九)/松浦寿輝. ---------------------------------------------------------------. 新潮 2008年 11月号 [雑誌] ...
河出「現代語訳樋口一葉」ほか
松浦寿輝「川の光」(中央公論新社) 山本周五郎「青べか物語」(新潮文庫) 「たけくらべ・現代語訳樋口一葉」(河出文庫) 吉行淳之介「私の東京物語」(文春文庫) なんと「川の光」がもう100円棚にあった。許せなかったので、本好き仲間の友人に ...
2008/10/4 本日入荷本
デジタル小津安二郎口唇論 松浦寿輝スローモーション 松浦寿輝キャメラを持った男 ネストール・アルメンドロス遊撃の美学 映画監督中島貞夫成田亨 眞実 ある芸術家の希望と絶望 帯付増殖するペルソナ 映画スターダムの成立と日本近代日本映画における外国 ...
読了85 松浦寿輝 『花腐し』 花腐し (講談社文庫) 作者: 松浦寿輝 出版 ...
友人に騙されて地上げ屋のような仕事を任されながら、出て行って欲しい相手に 軽くあしらわれ、成り行きで一緒に酒を酌み交わす。何とも風変わりな設定だが 追い出されようとしている男もまた、ゴルフ会員権売買で1億者借金を背負う男。 ...
花腐し/松浦 寿輝
茸の生えるじめじめとした環境とか、そこから生まれるものから生まれだす幻覚とか。薄暗い雰囲気の本です。 花腐し (講談社文庫). 花腐し (講談社文庫). 作者: 松浦 寿輝; 出版社/メーカー: 講談社; 発売日: 2005/06; メディア: 文庫.
松浦寿輝詩集
松浦寿輝詩集より - 現代詩文庫が好きだ 字のフォントや紙質、色その佇まいが「詩」という形態にとてもしっくりなじんでいる 現代詩文庫で詠む松浦寿輝の詩が好きだ この一冊で「ウサギのダンス」「冬の本」全篇に加え韻文作品、エッセイを堪能すること ...
松浦寿輝の折口信夫論をめぐって
松浦寿輝氏が覚えているのは、心理的と言うより生理的な反発のように感じる。生理的な反発が強烈な嗜好の裏返しであることはままあるが、松浦氏のものもそれに近いだろう。折口の文体や思考が持つ粘着感の正体を見極めるべく、松浦氏の分析は自らの生理的 ...
葛原妙子の美と戦慄 松浦寿輝(804asahi)
わたしは二十二歳で、詩を書きはじめようとしていた。五・七・五の定型には通り一遍の興味しかなかった。その頃たわむれに作ってみた短歌が多少あるが、塚本邦雄の亜流で取るに足らぬものである。 しかし、詩でいったい何を謳うのか。 ...
[趣] 表象を思考する
散歩のあいまにこんなことを考えていた/松浦 寿輝; ¥2400; Amazon.co.jp. 折口信夫論 増補 (ちくま学芸文庫 マ 15-2)/松浦 寿輝; ¥1155; Amazon.co.jp. そこでゆっくりと死んでいきたい気持をそそる場所/松浦 寿輝; ¥1785; Amazon.co.jp ...
倉橋由美子ルネサンス2008 VOL.2
松浦寿輝と、翻訳家の古屋美登里による、今は亡き作家倉橋由美子について語る会です。 (古屋美登里は『ぼくには数字が風景に見える』の訳者。一時期、本屋でかなり平積みされていた、あの本です。表紙は100%ORANGE。) ついにっーーーーー! ...